吸い玉・カッピングは、近年美容の分野でも注目されています。特に、スライドカッピング(走缶法)はその特性からエステティシャンの方との親和性が高く、お勧めの施術方法です。
伝統的な走缶法は基本的に、潤滑油を使い、火缶カップを吸着させながら肌面を滑らせる施術法です。火缶は火に使って吸引するカッピングで、少なくとも10年ほどの熟練の技がいることと、火を使うこと自体のリスクという問題点があります。特にお肌に対してより慎重にならなくてはならないエステティシャンの方ならば尚更です。
医工の走缶法は電動ポンプとスライド用カッピングカップを使用することで火を使わずにカッピングすることが可能になり、微妙な吸引圧のコントロールも可能です。また、潤滑油をアロマオイル等にすることで、エステの先生方が持つ知識・技術を組み合わせることができます。伝統的な施術方法を現代的なアプローチに変えるのです。新たにオリジナルの手技開発の可能性がふんだんにある分野でもあります。

競争の厳しい現在のエステ業界において、他店との差別化を図るためには、特色のある施術が必要とされるようになっています。もちろん、基本的な知識・技術が最も大切なことは言うまでもありませんが、それだけではお客様への訴求力が足りなくなっています。吸い玉・カッピングは、業務用機材としては比較的低コストで導入することが可能です。それでありながら、自店の特色を強く打ち出すことができるコストパフォーマンスにも優れたプログラムです。
施術が可視化されますのでお客様の満足度を高める要素としても期待ができます。ただし、可視化されるということはクレームにも繋がる要因になりますので、安易な導入は禁物です。導入を決めた後も、技術に不安があるうちはお客様への施術に使用しないで下さい。
真空ポンプの選び方
カッピングα-Ⅱ

エステサロンや美容家の方が吸い玉・カッピングを導入なさる場合、医工ではカッピングα-II以上のポンプを推奨しています。
カッピングα-II以上のクラスの電動ポンプは据え置き型となっており、業務でのメイン使用に耐えうる堅牢性を持っています。また、吸引性能が高いため、吸い玉・カッピングの施術のバリエーションが増え、お客様に対して様々なアプローチ方法を取ることができます。
エステティシャンの方と親和性の高いスライドカッピング(走缶法)を行うには、カッピングα-II以上のポンプが必要です。
カップの選び方
医工の吸い玉・カッピングカップは素材・形状、共にバリエーション豊富です。これらのカップは長年、吸い玉・カッピング専門の先生方の様々なご意見・アプローチ方法を取り入れ研究してきた成果です。各カップの特徴につきましてはそれぞれのページをご参照下さい。
ガラスカップとプラスチックカップの違いについて良くご質問されますが、一般に働き自体は変わらないとされています。しかしエステサロンでのご使用の場合、最適なのはガラスカップです。ガラスカップはプラスチックカップよりも肌触りに優れているため、特にスライドカッピングでのご使用時に際立って差が出ます。医工のスライド用カッピングカップがガラスカップのみとなっているのはこのためです。
しかし、ガラスカップは職人によってひとつひとつ手作りされるため、値段が若干高めになっています。また、落下によって破損しますから、そのリスクも考慮して頂く必要があります。その点、プラスチックカップは取り扱いが容易で、安心してお使いになれます。エステサロンの先生方の中にはプラスチックカップを使用する方もいます。
どういった点を優先するか、先生のお好みでご選択下さい。
基本
- ガラスカップ(g-0001~g-0007)
- プラカップ(p-0007~p-0009)
- RPカップ(p-0004~p-0006)
スライドカッピング(走缶法)用
- ビューティーカップ
関節部等の皮下脂肪が少ない箇所用
- シリコンカップ(シリコンカップのうち、スイダマQは簡易吸い玉なので、業務には不向きです)
カップの数
吸い玉・カッピングは多くの施術方法が考案されてきましたが、現在基本となっているのは、ご存じの通り背中へのアプローチです。医工では、お客様ひとりの背中を一度に施術するのに最低限必要なカップ数の基準を16個としています。医工の基本カップセットの個数が8個セットと16個セットとなっているのはこのためです。
8個セットの場合は背中を区分して、2回に分けて吸引します。通常は上下に分ける場合が多いです。つまり16個の倍の時間を掛けて吸引しますので、効率としては悪いものとなります。これはあくまで基本の考え方で、先生方によってアプローチの違いがあります。ここでは効率についてのみ言及しています。
業務でお使いの場合はお客様の満足度を考えると、やはり16個は最低限そろえておいたほうが良いでしょう。ただ、医工のカップは単体でも販売していますので、まず実際にお使いになってご自身の施術スタイルと照らし合わせてから、必要数、大きさを見極めて頂いても良いかもしれません。
スライドカッピングをメインに考えている場合にはスライド用のセットもご用意していますのでご検討下さい。